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2015年9月28日月曜日

筑波山:ダイモンジソウと雄花から雌花に変化するゲンノショウコ他

2015年9月28日(月)
天気:晴れたり曇ったり
    気温:17℃(7:53 筑波高原キャンプ場にて)/20℃(13:38 自然研究路 西側の東屋にて)
        山頂付近では、雲って風が吹くと半袖では寒い状態だった。
所要時間:6時間56分(昼食22分、小休憩、花探索・撮影時間、おしゃべりタイムを含む)
総歩行距離:8.7km
累積標高差:約730m

 9月末は南会津の七ヶ岳で滑滝登りをしながらダイモンジソウを見る予定で準備を進めていましたが、豪雨災害で入山禁止となり、復旧未定となっています。→南会津町のお知らせへリンク

 このため代わりに近場でダイモンジソウが沢山見られる筑波山の白雲橋コース(女体山下)に出かけることにしました。しかし、合成香料アレルギーの私にとっては、このコースと山頂連絡路は人が多くて最も危険な場所です。最近流行の強い香りが長持ちする柔軟剤から発生する有毒ガス(揮発性有機化合物)に弱い人は、これを吸い込むと咳が出たり、頭痛、極度の倦怠感、視覚異常等で数日寝込むことになってしまいます。

 この対策として、なるべく人に会わない様に(と言ってもダイモンジソウの咲く部分は通らなければならないですが)、いつもより早く家を出て、人の余り来ない登山道をなるべく通る様にし、苦しいですが防毒用の活性炭マスクを着用して登ることにします。


<本日の行程>
筑波高原キャンプ場に駐車しスタート 8:09
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林道
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昔の登山道
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白雲橋コースに合流・・・ここでマスク着用したが、かなりの人のガスが強力で防ぎきれず
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女体山・・・山頂は危険なために行かず
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山頂連絡路・・・途中の広場のテーブルで昼食・休憩。7m先のテーブルからのガスで逃げ出す
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御幸ヶ原
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自然研究路南側・・・男体山を過ぎて人影見えずマスク外す/Oさんと立ち話。花の情報交換
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男の川コース(昔の羽鳥道)を下る
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林道
アオダイショウ

 青大将がトグロを巻いて日向ぼっこをしているのを妻が発見。我々に気付いて逃げていきました。

 帰りに林道を車で走っていると、数十m先をイノシシが猛スピードで横切っていきました。











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筑波高原キャンプ場に戻り 15:05


<ダイモンジソウの花盛り>
ダイモンジソウの咲く岩の斜面
ダイモンジソウ





























ダイモンジソウ
ダイモンジソウの蕾が開く




























 ダイモンジソウの花は、漢字の「大」の字の様に下の2本の花びらが長く伸びています。蕾から花が開く時は、右の写真の様に下の長い花びらが先に出てきます。まだ蕾があるので、もう少し楽しめそうです。気候の影響か、昨年より花数がずいぶんと少ない様です。


<ゲンノショウコめしべ変化>
  ゲンノショウコのおしべとめしべはいろんな状態があり疑問に思っていました。調べたところ、ゲンノショウコは両性花で、始めはおしべだけが機能し、めしべの柱頭の先は閉じている(写真②の右側の花)。そしておしべとめしべが両方存在する状態になる(写真③)。最後におしべが全部落ちてめしべだけの状態になる(写真④)。
 サヒメル理科ネット(島根県立三瓶自然館)に詳しい解説が有ります→リンク
①ゲンノショウコ(全体)
②ゲンノショウコ
おしべが先に機能・・・右側
おしべが落ちてめしべが機能・・・左側































③ゲンノショウコ
おしべとめしべが機能
④ゲンノショウコ
おしべが落ちかかり





























<その他出会えた花々>
アキノキリンソウ
アキノタムラソウ



























アケボノソウ
アメリカセンダングサ

























イヌショウマ
イヌトウバナ

























オクモミジハグマ
オトコエシ

































オヤマボクチ
カシワバハグマ



























ガンクビソウ
キヌタソウ



























キハギ
キバナアキギリ


























キンミズヒキ
サラシナショウマ



























シュウブンソウ
ジャコウソウ



























センブリ(蕾)
ダイコンソウ



























タマブキ
チヂミザサ



























ツクバトリカブト
ツクバヒゴタイ































ツリバナ(実)
ツリフネソウ


























トキワハゼ
トネアザミ



























ネジバナ
ヒメジソ



























フクオウソウ(咲き始め)
マユミ(実)




























ミズヒキ
ミゾソバ




























ミヤマウズラ
ミヤマシキミ(実)




























メナモミ
モミジガサ




























ヤマハッカ
ユキザサ(実)




























レイジンソウ

 以前は苦労しなくても見つかったのが、最近はめっきり少なくなってしまいました。

























 今回、野菊類は入っておりません。活性炭のマスクをしていても通してしまう強力な柔軟剤の臭い(有毒ガス成分)にやられて、極端なだるさで昼寝したり複視(二重に見える)がひどくて、同定作業が捗りませんでした。時間が取れたら後日追加します。病院を予約したら来年4月が一番早い順番だそうで、いかに沢山の人が私の様な症状に苦しんでいるかが分かります。